医療と宗教を考える会発行
全国320人作品集「死に向かいあった私」掲載

死はいつも私の傍にある
それはあなたも同じこと
生きていればいつか必ず訪れる
それは運命の扉なのだ
なぜ死ぬことは怖いのだろう
死そのものが怖いのではなく
己の意識が無くなってしまうのが
存在しなくなるのが怖いのだ
人は覚えていてくれるだろう
私という人間を
あなたという人間を
しかし、
私やあなたの心の中は
果てなき想いは
誰にも知られることなく
肉体とともに失われていく
永遠に────
たとえ転生が本当にあるとしても
生まれ変わった私たちは
「私」じゃない
「あなた」じゃない
それが辛いのだ
それが悲しいのだ
どうすれば平安な気持ちで
死に臨めるだろう
私はそれを求めて進み続ける
それこそ死するその時まで