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気が抜けた──── いつも抜けっぱなし まるでアホウみたいに ただ座ってるだけ 何も目に入らないし耳に入らない のんべんだらりとただ過ごすだけ でもそれだけじゃあつまらない 今のままじゃあだめなんだ 何かやるべきことがあるはずだ それがわからない 誰も教えちゃあくれないし 何も言っちゃあくれない でもこれだけはわかってる やり切れないけど 何かを見て何かを聞こう 自分は「人生」という名の 大きな船の船長なんだ 自分が動きださなきゃ 針路も決まらない 自分の「身体」を構成している 細胞のひとつひとつが 船員として待っている 命令を下す船長の声を 船を動かすために 【1998/8/9日本海新聞掲載】 |